海外不動産(ハワイ、シンガポール、マレーシア、フィリピン、タイ、カンボジア、アメリカ)、海外不動産投資、移住、不動産セミナーはフォーランドリアルティネットワークへ

特別コラム&記事

特別コラム&記事(詳細)

2017.03.03
【コラム】内藤忍氏/ やはり海外不動産はREITではなく現物で投資すべき理由

column-84

海外不動産投資はハードルが高いという声を良く聞きます。確かに、1つの物件の価格が最低でも1000万円程度はしますから、簡単に意思決定できるものではありません。

そこで代替手段として海外REITでの運用を検討している人がいます。現物よりも少額で分散投資ができるという点ではメリットがあるように見えます。しかし、2つの投資対象は同じ不動産であっても、別モノだと思った方が良いと思います。

例えば、投資対象は実物不動産の場合、居住用のコンドミニアムが中心です。海外REITは商業用物件を組み入れたものが多く、高いリターンが期待できる反面、景気変動の波を受けやすいデメリットがあります。

REITと実物不動産では、価格の動きも異なります。REITは売買が自由で流動性が高いですから、実物の不動産よりは、金融商品に近く、価格の変動が大きくなります。ここ数年のように、マーケットの先高期待が高まると、先行して価格が上昇する傾向があります。実物の不動産は、REITに比べると価格に遅行性があり、値上がり局面では出遅れた物件を安く購入するチャンスが出てきます。

売却時の税金も異なります。REITは金融商品ですから、株式や投資信託のように値上り益に対して20%の譲渡益課税となります。それに対して実物不動産は、5年以内に売却すると約40%のキャピタルゲイン課税となり、5年超でも約20%の税率となります。

また実物不動産には、減価償却という税メリットがあります。特に木造の築22年を超える中古物件なら、建物部分を最速4年で償却できます。アメリカやイギリスなどの先進国のアパートでは築年数の古い木造物件が珍しくなく、これらを所有することで税メリットを享受できるのです。

実物不動産には、購入後にリノベーションをかけて家賃を上昇させて利回りを向上させることも可能です。自分で物件のバリューアップができるというのは、REITには無いメリットです。

レバレッジという点からもREITより現物不動産の方が有利です。最近、国内の金融機関が海外不動産投資に対する融資を行うケースが増えています。国内での不動産投資経験が必要であったり、いくつかのハードルはありますが、円で1%以下の金利で資金調達できる場合もあります。投資金額のほぼ100%の融資を受けられれば、現金を使わないで海外不動産への投資が可能になるのです。これは海外REITでは得られないメリットになります。

不動産投資のメリットは、取引コストと流動性を犠牲にする見返りに、価格の「歪み」から超過収益を狙えることにあると思います。自分で物件を分析していくことで、マーケット価格よりも割安に放置された物件を比較的簡単に見つけることができるのです。金融商品化しているREITの場合は、そのような歪みを見つけることは、極めて難しいと言えます。

2つの商品を比較すると、海外不動産は、REITではなく自分で物件を選択して実物不動産に利があると思っています。ただし、時間をかけて調査・分析ができる人に限定されると思います。実物不動産は個別性が強いですから、海外の場合、現地での視察が必須です。また購入後の管理についても信頼できる会社を見つけることも大切です。物件を上手に吟味できれば、魅力的な投資対象を見つけることができるはずです。

REITには、小口で手軽に不動産投資を始められるというメリットがありますが、現物資産とはかなり異なる投資対象であることを忘れてはいけません。

※本コラムは、マネックス証券の創業にも参加された、資産デザイン研究所代表取締役の内藤忍氏より寄稿頂いた原稿を基に構成しています。


関連記事

2017.09.14
【コラム】内藤氏/ 新興国不動産に再び目を向ける日本の個人投資家

column-95 先月26日に資産デザイン研究所主催の第6回世界の資産運用フェアを開催しました。前回よりも来場者の数が増え、パネルディスカッション会場は毎回立ち見。各ブースは活気に満ちていましたが、その中でも海外不動産を取り扱うブースが人気だったようです。 その一方、中古ワンルームマンシ...[記事全文]

2017.08.10
【コラム】内藤忍氏/ 三井、三菱の進出で新興国は次のステージに変わる

column-94 東南アジアの新興国と一言で言っても、それぞれの国によって成長段階は異なります。マレーシアやタイといった国々は、一人当たりGDPがそれぞれ1万ドル、5000ドルレベルに達し、すでに新興国と言うより中進国というべき成長フェーズです。 このような先進国に近い国々には、たくさん...[記事全文]

2017.07.21
【コラム】日系デベの参入が相次ぐフィリピン、中長期的な成長を期待

column-92 これまで他の主要な東南アジア諸国と比べて、日系デベロッパーの進出があまり目立たなかったフィリピンの不動産市場ですが、ここ最近、同市場への参入を表明する動きが相次いでいます。 今月10日には、野村不動産と三越伊勢丹ホールディングスが、フィリピン不動産大手のフェデラルランドと合...[記事全文]

バックナンバー検索

  • ビジネスカテゴリで検索
ビジネス 政治 金融・経済 不動産 生活 その他
  • キーワードで検索

投稿更新日:2017年03月03日