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フィリピン不動産投資エリア完全ガイド|主要8エリアを徹底比較

フィリピン不動産投資エリア完全ガイド・バナー

フィリピン不動産への投資を考えるうえで、「経済が成長しているか」「人口が増えているか」といった国全体の動向は重要です。

しかし、実際の物件選びでは、それだけでは十分ではありません。住宅需要や物件価格、賃料、供給状況は、同じフィリピン国内でもエリアによって大きく異なるからです。

そこでこのページでは、日本人投資家が検討しやすい主要8エリアを取り上げ、それぞれの特徴や住宅需要、投資する際の注意点を比較しながら解説します。

また、投資エリアを選ぶうえでは、各都市の特徴に加えて、フィリピン全体の成長環境を把握しておくことも大切です。経済成長や人口構造、都市化から見た中長期的な将来性については、「フィリピンは今後も成長する?経済・人口・都市化から将来性を読み解く」で詳しく解説しています。

フィリピンの主要な不動産投資エリアの位置関係

今回紹介する主要8エリアの位置関係

フィリピン不動産は「国」ではなく「エリア」で考える

エリアごとの差を生む大きな要因が、「誰が、なぜその場所に住むのか」という住宅需要の源泉です。

たとえば、マカティCBDやBGCでは、グローバル企業で働く外国人駐在員や富裕層が賃貸需要を支えています。一方、オルティガスでは地元企業やBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業で働く人が主な借り手となります。

また、セブやクラークなどの地方・郊外都市でも同様です。BPOや観光、製造業など、その地域に集まる産業や雇用に沿った住宅需要が生み出されています。

つまり、「企業・産業の集積 ⇒ 雇用の増加 ⇒ 居住者の増加 ⇒ 住宅需要」という基本的な流れは同じでも、その出発点となる産業や借り手の層はエリアごとに異なります。

さらに、需要とあわせて確認したいのが、住宅の供給量です。住宅需要が増えていても、それを上回るペースでコンドミニアムが供給されれば、空室の増加や賃料競争につながる可能性があります。

そのためエリアを比較するときは、単に「成長しているか」ではなく、「誰が住宅を必要としているのか」「その需要に対して住宅がどの程度供給されているのか」まで見ることが重要です。

マニラ首都圏の主要な不動産投資エリア

マニラ首都圏(メトロ・マニラ)は、フィリピンの政治・経済・文化・交通の中心地です。面積は東京23区とほぼ同じ638㎢ですが、そこには東京23区の人口を大きく上回る約1,400万人(2024年)が暮らしています。

首都マニラ市をはじめ、マカティ市、タギッグ市、パシッグ市、マンダルヨン市、ケソン市など、複数の都市で構成されており、主要企業や政府機関、大学、商業施設などが集中しています。なかでも、「マカティCBD」「ボニファシオ・グローバルシティ(BGC)」「オルティガス」の三大ビジネス街は、仕事や教育を求めて国内全土から人が集まる場所となっています。

まずは、フィリピンで不動産投資をするなら必ず押さえておきたい、マニラ首都圏の主要エリアを確認していきましょう。

※本記事に掲載しているコンドミニアムの㎡単価は、Dot Property、Luxury Makati、Sabahay、Bamboo Routes、Rumaviなどの現地不動産情報を参考に、各エリアの中心的な価格を目安として算出してたものです。物件の築年数、立地、グレード、間取りなどによって価格は異なります。円換算は1PHP=2.60円で計算しています。

マカティCBD:フィリピン経済のウォール街とも称される経済中心地

マカティCBDのスカイライン

マカティCBDのコンドミニアムの㎡単価目安

PHP250,000~350,000(約65~91万円)

マカティCBDは、首都マニラの南東に位置するマカティ市の中核エリアです。「フィリピンのウォール街」とも称される金融・ビジネスの中心地で、国内外の大手金融機関やグローバル企業の重要拠点、財閥本社、法律・会計事務所、各国大使館などが集まります。

かつては農地や湿地帯でしたが、戦後にフィリピンのNo.1デベロッパー「アヤラ・ランド」が中心となって開発。現在では高層オフィスビルや高級コンドミニアム、ホテル、商業施設が建ち並ぶ、近代的な街へと変貌しています。職住近接を好む外国人駐在員や富裕層が多く暮らしているため、住宅価格の高さは国内トップクラスです。

マカティCBDの中でも特に人気なのが、緑豊かな都市公園アヤラ・トライアングル・ガーデンに近い「サルセド・ビレッジ」と、グリーンベルトやグロリエッタなどの大型モールに好アクセスな「レガスピ・ビレッジ」。CBD内のオフィスに徒歩で通勤しやすいため、企業の社宅としてもよく選ばれます。また、独自の富裕層コミュニティが広がる「ロックウェル・センター」も支持が厚いエリアです。

マカティCBDは、これから急速に街が形成されるエリアというより、すでに都市機能と住宅需要が確立された成熟市場です。新規供給の余地も限られているため、長期的な視点でリスクを抑えながら堅実に運用をしたい投資家に向いていると言えるでしょう。


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BGC:美しく整備された発展著しい計画都市

BGCのスカイライン

BGCのコンドミニアムの㎡単価目安

PHP240,000~380,000(約62~99万円)

ボニファシオ・グローバルシティ(BGC)は、タギッグ市に位置する発展著しい計画都市です。かつて空軍基地だった土地を、2000年代にアヤラ・ランドが中心となって開発したことで誕生しました。歴史の浅い都市ですが、すでにマカティCBDと並ぶ重要なビジネスエリアに成長しています。

電線を地中化した整然とした街並みは、フィリピンにいることを忘れてしまうような美しさがあり、現地視察で訪れた方からは「まるで横浜みなとみらいのようだ」との声もよく聞かれます。

BGCには、高層オフィスビルや高級コンドミニアム、商業施設から、総合病院、インターナショナルスクール、日本人学校まで、生活に必要な機能がコンパクトに集積しています。

職住近接を好む外国人駐在員や富裕層、現地の専門職人材などが多く暮らしており、治安の良さは国内トップレベル。金融やIT、コンサルティング会社を中心に、グローバル企業の主要拠点が集積し、2018年にはフィリピン証券取引所も移転しています。

BGCで特に人気が高いのは、おしゃれなお店が建ち並び、連日多くの人で賑わう遊歩道「ハイ・ストリート」周辺です。また、アップタウン・モールや三越BGCなど、人気商業施設が集まる「アップタウン」周辺も安定した需要があります。

高いブランド力を誇るBGCのコンドミニアムは、近年、価格・家賃ともに三大ビジネス街で最も速いペースで上昇しています。開発が一巡し、新規供給が限られてきていることもあり、賃料収入と将来的な値上がりの両面から検討しやすいエリアです。生活環境が優れていることから、将来的な自己利用を見据えて購入を検討している方にもおすすめです。


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オルティガス:複数の都市をつなぐビジネス拠点

オルティガスのスカイライン

オルティガスのコンドミニアムの㎡単価目安

PHP120,000~250,000(約31~65万円)

オルティガスは、ケソン市・パシッグ市・マンダルヨン市にまたがる、マニラ首都圏の主要なビジネスエリアのひとつです。都市の名前は、このエリアの大地主であり、開発を主導してきたオルティガス一族に由来します。

オルティガスは、マカティCBDやBGCと並んで三大ビジネス街に数えられますが、集まる企業の正確には違いがあります。グローバル企業が多い2エリアに対し、オルティガスには現地の大手企業本社やIT・BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業が中心です。

また、複数の都市の境界に位置することから、交通ハブとしての役割も担っています。主要道路が交わり、MRT3号線も乗り入れるため、広域から労働者が集まることで知られています。今後、メトロ・マニラ・サブウェイ(2032年開通予定)やMRT4号線(2033年開通予定)の開通も控えており、交通利便性はさらに高まる見通しです。

オルティガスのコンドミニアムの主な借り手は、エリア内の企業で働くフィリピン人の中高所得層。実需に支えられているため、賃貸需要が相対的に途切れにくい強みがあります。

オルティガスでは、SMメガモールをはじめ商業施設が多く集まる中心部「オルティガス・センター」が人気です。また、隣接区画にも住宅エリアが広がっており、高級複合開発エリア「キャピトル・コモンズ」や、ローカルグルメ街として知られる「カピトリョ」なども高い需要があります。

オルティガスのコンドミニアムの価格帯は、マカティCBDやBGCよりも手ごろな傾向。フィリピン人の中高所得層がメインターゲットとなるため、家賃の上昇ペースは比較的緩やかですが、価格と実需のバランスを重視したい堅実な投資家には検討しやすいエリアです。


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ケソン市:人口・面積ともに首都圏最大の都市

ケソン市のスカイライン

ケソン市のコンドミニアムの㎡単価目安

PHP100,000~200,000(約26~52万円)

かつてフィリピンの首都でもあったケソン市は、首都圏最大の人口と面積を誇る大都市です。三大ビジネス街を補完する立ち位置にあるため、大企業やグローバル企業は少ないものの、BPO企業や中堅企業、政府機関が多く集まっています。

また、文教都市としての側面もあります。市内には国立大トップ「フィリピン大学」や私立大トップ「アテネオ・デ・マニラ大学」をはじめ、数多くの教育機関が立地。国立の研究機関や医療機関も集中しています。

加えて近年は、交通インフラの強化が進んでおり、MRT7号線(2027年一部開業予定)やメトロ・マニラ・サブウェイの駅設置に伴って、駅周辺の再開発も活発化しています。

ただし、ケソン市は非常に広大なため、マカティCBDやBGCのように限られたスペースに都市機能が密集しているわけではなく、いくつかのエリアに機能が分散しています。そのため、誰をターゲットにするのかによって、同じケソン市内でも適しているエリアがかなり変わってきます。

たとえば、中高所得層を狙うなら鉄道新駅に近く商業施設も充実している「ヴァーティス・ノース」、BPO需要を狙うなら「イーストウッド・シティ」、学生や大学関係者がターゲットなら有名大学が集まる「カティプナン通り」周辺といったように、目的に応じた選択が成功のカギです。


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マニラベイエリア:商業・観光・娯楽を軸にしたウォーターフロント地区

マニラベイエリアのMOAコンプレックス

マニラベイエリアのコンドミニアムの㎡単価目安

PHP150,000~200,000(約39~52万円)

マニラベイエリアは、パサイ市とパラニャーケ市にまたがる、マニラ湾沿いの巨大ウォーターフロント開発地区です。商業・観光・娯楽を軸とした複合開発が進んでおり、統合型カジノリゾート(IR)やホテル、商業施設、コンベンションセンター、オフィスビル、コンドミニアムなどが集積しています。

北側のパサイ市にあたる区画は、フィリピン最大の商業施設「SMモール・オブ・アジア(MOA)」を核とした商業中心の開発が進行。一方、南側のパラニャーケ市にあたる区画は、「オカダ・マニラ」をはじめとした豪華なカジノリゾートが集まる、観光・娯楽の中心地です。

観光客や出張者、イベント参加者が多く訪れる場所柄、Airbnbなどの民泊運用を許可している物件が比較的多いという特徴があります。しかしその反面、一般企業の進出は限られており、通常の賃貸需要の基盤はまだそれほど強いとは言えません。

実際、マニラベイエリアのオフィス・住宅需要を支えていた外国人向けオンラインカジノ(POGO)が、政府の方針によって2024年に全面的に禁止されたことを受けて、需給バランスは大きく崩れた状況が続いています。

2026年末にマニラベイエリアのコンドミニアム空室率は、約60%に迫る可能性があるとの指摘もあり(出典:コリアーズ・インターナショナル)、短期的にこの状況が改善するめどは立っていません。現時点では投資対象として慎重な判断が必要なエリアと言えるでしょう。


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首都圏郊外・地方都市の主要な不動産投資エリア

フィリピン不動産投資は、マニラ首都圏だけではありません。セブやダバオには独自の地域経済と住宅需要があり、クラークでは産業開発を軸に長期的な都市形成が進んでいます。

ただし、「地方都市だから価格が安い」「これから発展するから値上がりする」と単純に考えるのは禁物です。首都圏であっても、地方・郊外都市であっても、「どのような需要があり、それに対して住宅がどの程度供給されているか」という視点が重要となります。

セブ:BPO・観光がけん引するフィリピン第二の都市圏

セブ・ビジネス・パーク

セブのコンドミニアムの㎡単価目安

PHP150,000~250,000(約39~65万円)

セブは、フィリピン中部ビサヤ地方の経済中心地です。セブ市やマンダウエ市などで構成されるセブ都市圏(メトロ・セブ)の人口は約320万人(2024年)と、マニラ首都圏に次ぐ国内第二の都市圏を形成しています。

リゾート地としてのイメージが強いセブですが、近年はIT・BPO産業も大きく成長しています。観光とビジネスの双方に支えられ、国内でも高い経済成長を続けているのが強みです。

セブで安定した賃貸需要を狙うなら、セブ島内の2大経済特区「セブ・ビジネス・パーク」と「セブ・ITパーク」が投資先の王道。どちらも生活インフラが整っており、外国人駐在員やBPOワーカーを中心に確かな住宅需要があります。

一方、マクタン・セブ国際空港がある「マクタン島」も、ビーチリゾートの観光需要を取り込んだ民泊運用を検討しやすいため、有力な候補となります。マクタン島は、自身の別荘や移住時の生活拠点として検討する方も多いです。


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ダバオ:ミンダナオ島の経済中心地

ダバオ中心部バハダのスカイライン

ダバオのコンドミニアムの㎡単価目安

PHP150,000~250,000(約39~65万円)

ダバオは、南部ミンダナオ島を代表する都市です。バナナやココナッツ、カカオなどの生産が盛んで、農業や食品関連産業を基盤に発展してきましたが、近年はIT・BPO産業や観光業も拡大しています。マニラ首都圏やセブ都市圏に比べると経済規模は小さいものの、南部経済を支える重要な拠点となっています。

市内には山地や丘陵地が多く、開発可能な土地には一定の制約があります。加えて、独自の条例で厳しい環境規制や土地利用規制を行っていることも、乱開発を抑制する要因となっています。

投資エリアとしては、経済・商業の中心地「バハダ」、落ち着いた住環境が魅力の「マティナ」、アヤラ・ランドが手掛けるウォーターフロントエリア「アズエラ・コーブ」などが有望です。

マニラ首都圏以外の成長エリアで、需給バランスの取れた投資をしたい方にとって、ダバオは検討する価値のある選択肢のひとつと言えるでしょう。

クラーク:ルソン経済回廊の中核を担う成長都市

クラークフリーポート・ゾーン

クラークの高級コンドの㎡単価目安

PHP70,000~140,000(約18~36万円)

クラークは、マニラから北に車で約2時間離れた、セントラル・ルソン地方に位置する郊外都市です。元々、アメリカ空軍基地があった歴史的な背景から、現在も欧米系の住民が多く暮らしています。

クラークへの注目が高まるきっかけとなったのは、2024年4月の日米比首脳会談で立ち上げられた「ルソン経済回廊(LEC)」構想。サプライチェーン再編を目的とするこの構想において、クラークが国際物流やAI・半導体産業の中核拠点に位置付けられたためです。

クラークの中心地は、クラーク国際空港もある経済特区「クラーク・フリーポート・ゾーン」。国内有数の治安の良さから、外国人駐在員に人気があります。また、工業団地関連の需要がメインターゲットとなるため、工業団地が集まる「マバラキャット」も安定した需要が見込めるエリアです。

このほか、長期的な成長性を重視して投資をするなら、ルソン経済回廊におけるAI・半導体産業ハブ拠点の開設地に指定されている「ニュー・クラーク・シティ」も候補のひとつとなります。

ここは、マニラ首都圏への一極集中を解消するために2016年から開発が始まった、約9,450ヘクタールにおよぶ巨大スマートシティです。政府機関の一部移転も予定しており、2065年までに120万人の居住人口と60万人の雇用を創出することを目指しています。

ただし、全体の完成までには最低でも25~30年がかかる壮大な計画です。計画通りに開発や誘致が進まないリスクがあることには、注意が必要です。

フィリピンの不動産投資エリアを選ぶ際の6つのポイント

ここまで紹介してきたように、フィリピンの不動産市場はエリアによって性格が大きく異なります。単に「人気がある」「将来発展しそう」という理由だけで選ぶのではなく、次の6つの視点から比較しましょう。

1. 住宅需要を生む産業・雇用があるか

住宅需要は、そのエリアで実際に生活する人がいて初めて生まれるもの。特に交通渋滞が深刻なマニラ首都圏では、通勤時間を抑えるために職場の近くに住む「職住近接」のニーズが強く、企業や産業の集積が、そのまま周辺の住宅需要につながりやすいという特徴があります。

そのため、どのような産業が集まっているかを把握することは、賃貸ターゲットや需要の安定性、将来的な家賃上昇の可能性、空室リスクなどを予測するうえで、重要な判断材料となります。

2. 誰に貸すのか

不動産の借り手は、エリアによって大きく異なります。また、同じエリアの中でも、区画によって主要な借り手が変わってくるケースもあります。

当然ながら、外国人駐在員なのか、ローカルのビジネス層なのか、それとも学生なのかによって、求められる物件のグレードや間取り、家具・内装の水準、設定できる賃料なども変わってきます。

そのため、物件を見てから借り手を考えるのではなく、エリア選びの段階から「誰に貸すのか」を明確にし、その需要に合った物件を選ぶことが重要です。

3. 住宅の供給量は多すぎないか

不動産投資を成功させるには、需要だけでなく「供給」のチェックも欠かせません。どれだけ人気の高いエリアであっても、それを大幅に上回る量のコンドミニアムが供給されれば、空室率の上昇や価格・家賃の下落につながる可能性があります。

特にプレビルド物件(完成前物件)の場合は、購入時点の市場環境を見るだけでは十分ではありません。実際に物件が完成する時点の周辺の需給まで確認しておくことが大切です。

なお、完成前に購入するプレビルドには、中古物件とは異なるメリットやリスクがあります。詳しくは「フィリピンのプレビルド物件と中古物件の違い・メリット・デメリット」をご覧ください。

4. 購入価格と賃料のバランスは合っているか

家賃が高いエリアだからといって、必ずしも収益性が高いとは限りません。高い賃料を得られても、購入価格がそれ以上に高ければ投資利回りは低くなります。

逆に、物件価格が一見割安に見えても、住宅需要が弱ければ空室期間が長引き、想定通りの賃料収入を得られない可能性があります。

そのため、エリアの人気や物件価格の安さだけで判断するのではなく、「いくらで購入し、どの程度の賃料で安定して貸せるのか」をセットで見ることが重要です。

また、実際の収益性を考える際は、物件価格だけでなく、フィリピン不動産の購入・所有・売却にかかる税金・諸費用も含めて計算する必要があります。

5. 中古市場の流動性はあるか

エリアを選ぶ際は、賃貸需要だけでなく、中古物件の売買がどの程度成立しやすい市場なのかも確認しておきたいポイントです。

企業や人口が集まり、住宅需要の基盤が厚いエリアでは、中古物件にも継続的な購入需要が生まれやすくなります。反対に、需要が十分に育つ前に期待先行で新築物件が大量供給されたようなエリアでは、将来の売却時に競合が増え、買い手をみつけにくくなる可能性があります。

そのため、賃貸需要だけでなく、中古市場にも一定の厚みがあり、将来の出口を描きやすいエリアかという視点を持つことが大切です。

6. 自分の投資目的と合っているか

最後に確認したいのが、自分の投資目的とエリアの特性が合っているかという点です。

たとえば、安定した賃料収入を重視するのであれば、すでに企業や居住者が集まり、住宅需要が確立している成熟エリアが有力な候補になります。

一方、将来的な都市開発による値上がり余地を重視するのであれば、まだインフラや都市機能が十分に整っていない開発途上のエリアも選択肢になるでしょう。ただし、その分だけ開発の遅延や、想定通りに需要が形成されないリスクも高まります。

大切なのは、「最も高いリターンが期待できそうなエリア」を探すことではなく、「自分の投資目的に合ったエリア」を選ぶことです。

フィリピンの主要不動産投資エリアの比較早見表

最後に、今回ご紹介した8エリアの特徴を一覧表にまとめました。ご自身の投資目的に合ったエリア探しの参考にしてください。

エリア 流動性 賃貸需要 成長性 外国人需要 価格水準 向いている投資
マカティCBD ★★★★★ ★★★★★ ★★★☆☆ ★★★★★ ★★★★★ 長期安定・再販重視
BGC ★★★★★ ★★★★★ ★★★☆☆ ★★★★★ ★★★★★ インカム・キャピタルのバランス重視
オルティガス ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ コスパ+BPO需要狙い
ケソン市 ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★☆☆☆☆ ★★★☆☆ 学生・BPO需要狙い
マニラベイエリア ★☆☆☆☆ ★★☆☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ 価格調整後の個別物件を慎重に選別
セブ ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ 観光・BPO需要狙い
ダバオ ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ 好需給な成長市場で長期保有
クラーク ★★☆☆☆ ★★★★☆ ★★★★★ ★★★★☆ ★★☆☆☆ LECによる成長期待

本評価は、2026年9月時点の公開情報(Colliers Philippines、Santos Knight Frank、Bangko Sentral ng Pilipinas、各デベロッパー公表資料、現地不動産ポータル等)に基づき作成しています。8エリア内での相対評価であり、絶対的な市場規模や価格水準を示すものではありません。

各エリアの価格差だけでなく、フィリピンのコンドミニアム価格がこれまでどのように推移し、何が値動きを左右しているのかについては、フィリピンの住宅価格の推移と値動きを左右する要因で詳しく解説しています。

まとめ|投資目的と住宅需要が合致したエリアを選ぶ

フィリピンの不動産市場は、エリアによって住宅需要や供給状況、物件価格、賃料が大きく異なります。そのため、「人気がある」「これから発展しそう」といった理由だけで投資先を決めるのは適切ではありません。

重要なのは、「誰が、なぜそのエリアに住むのか」を起点に、住宅需要・供給量・購入価格・賃料・中古市場の流動性を総合的に見ることです。住宅需要の背景を理解することで、その需要が一時的なものなのか、中長期的に続く可能性があるのかも見極めやすくなります。そのうえで、エリアの特性が自分の投資目的に合っているかを確認しましょう。

エリアを絞り込んだら、次はデベロッパーや個別物件を比較する段階です。立地や価格、管理品質、プレビルド・中古の違いなどを確認しながら、具体的な投資候補を選んでいきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1.フィリピン不動産投資で最もおすすめのエリアはどこですか?

一概には決められません。安定した賃貸需要、将来の成長性、取得価格など、何を重視するかによって適したエリアは変わるため、自分の投資目的とエリアの特性を照らし合わせて選ぶことが重要です。

Q2.初めてフィリピン不動産を購入するなら、マニラ首都圏の方が安心ですか?

一般的には、マカティCBDやBGC、オルティガスなど、住宅需要がすでに確立しているマニラ首都圏の成熟エリアの方が検討しやすいでしょう。ただし、首都圏でも供給過多のエリアはあるため、個別の需給確認は必要です。

Q3.人気の高いエリアを選べば空室リスクは低くなりますか?

必ずしもそうとは限りません。人気エリアでも住宅供給が需要を上回れば空室率は高くなります。また、同じエリアでも立地や物件グレード、間取りによって賃貸需要は異なります。エリアの人気や知名度だけでなく、周辺の供給量や想定される借り手まで確認することが大切です。

Q4.空室率が高いエリアは投資対象から外した方がよいですか?

一律に外す必要はありません。重要なのは、空室率が高い原因が一時的なものなのか、構造的に長引く可能性があるものなのかを見極めることです。また、価格が下がっていても、それだけで割安とは判断できません。価格の下落がリスクを十分に織り込んだ水準なのかまで確認することが大切です。

Q5.プレビルド物件を購入する場合、エリア選びで特に注意することはありますか?

現在の市場環境だけでなく、物件が完成する時点の需給まで確認することが重要です。完成までに周辺で大量の新規供給が予定されていると、引き渡し後の賃貸・売買競争が激しくなる可能性があります。

Q6.エリアとデベロッパーでは、どちらを先に選ぶべきですか?

基本的には、まず投資目的や住宅需要からエリアを絞り、その中でデベロッパーや個別物件を比較する順番がおすすめです。大手デベロッパーの物件でも、エリアの需給が悪ければ必ずしも良い投資になるとは限りません。

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