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なぜ海外投資なのか?「日本リスクの拡大」

海外不動産 日本リスク イメージ図

近年、その注目度を高めている海外投資。経済のグローバル化が拡大し、インターネットの普及と共に海外の情報もより入りやすくなる中、人口が増加して今後も高い経済成長が見込める海外市場への日本人の関心は、金融商品だけではなく、不動産やその他商品に関しても年々と高まっています。

一方、将来に明るい光を見いだせない日本では、2014年時点の名目GDP(国内総生産)は488.2兆円とバブル崩壊後の20年以上にわたり500兆円前後で横ばいが続くなど、「失われた20年」とも言われる長い経済停滞が継続。少子高齢化、人口減少、財政赤字、自然災害リスク、原発リスクなど、解消の目途が立たない問題が山積するなど、世界の中での地盤沈下が進んでおり、将来の「日本リスク拡大への備え」として、資産防衛の観点から海外を含めた分散投資の重要性も増しています

人口減少・少子高齢化

どの国でも経済の礎となるのは「人」です。例えば、アジアの新興国では先進国と比べて低コストで豊富な労働力を活かすことで高いい経済成長率を実現し、それが所得や消費の増加に繋がるという好循環が生まれています。21世紀は「アジアの世紀」と言われることも多く、日本の高度経済成長時代の光景と重なるアジアの新興国に、海外からの投資が流入する構図が出来ています。

しかし、日本では経済成長のエンジンとなる生産年齢人口(15歳以上65歳未満)が1995年をピークに減少に転じ、総人口も2008年頃から減少が始まるなど、本格的な人口減少社会に突入しています。日本の人口の約1割を占め、現在も人口が増加している東京でも、2025年には1,408万人をピークに人口が減少に転じると予想(東京都発表)されており、国立社会保障・人口問題研究所の推計でも日本の総人口は現在の約1億2600万人から、2053年には1億人を割り込み、2065年には約8807万人と3割以上も減少する見通しとなっています。

更に、内閣府が公表している「高齢社会白書」の中位推計によると、2010年時点では1人の高齢者(65歳以上)に対して2.8人の現役世代(15~64歳)がいたものの、少子高齢化が進むと共に現役世代の割合は低下し、2030年には高齢者1人に対して現役世代1.8人、2050年には高齢者1人を現役世代1.3人で支える社会が到来することが予想されています。

50年ほど前に高齢者1人に対して現役世代10.8人で支える「胴上げ型」だった日本は、将来「肩車型」の超高齢化社会になることが見込まれており、社会保障費の拡大と共に現役世代の経済負担は一段と増す可能性があるほか、年金制度の持続性を懸念する声も高まっています。

海外不動産 日本の人口推移と将来推計グラフ 海外不動産 少子高齢化イメージ図

一国のGDPは、労働力人口(生産年齢人口のうち働く意思のある人)と労働者1人当たりの生産性のかけ算によって決まるため、人口減少・少子高齢化という問題は、日本経済の衰退へと繋がりやすく、一時的な景気の持ち直しはあっても、中長期的な成長を期待するのは非常に困難であり、今後、我々の「日本丸」は厳しい荒波の中での航海が続くことが明白と言えます。

対照的に、世界経済全体では20年以上の長期にわたって年3~5%程度の安定した成長が続いており、国連の推計では世界人口も2013年の72億人から、2050年までに96億人に拡大する見通しであるなど、海外には人口増加というメインエンジンが経済成長を更に促すことが予想される国が数多くあります。

例えば、マレーシアやフィリピンなど、若者人口が多い東南アジアは、人口ピラミッドが理想的なピラミッド型となっており、労働者人口という観点から考えても、東南アジア地域が経済・ビジネスの上でも大きなポテンシャルがあることがわかります。また、先進国であり、世界最大の経済大国である米国も、移民を受け入れることで人口・労働力の増加基調を保ち、持続的な成長を続けているなど、日本から一歩外に目を向けるだけで、成長性のある市場に巡り合うチャンスを格段に広げることができます。

中でも、近年の世界経済をけん引する新興アジア諸国の成長スピードには目を見張るものがあり、中国やベトナム、カンボジアのGDPは1990年比で20倍前後、マレーシアやフィリピンといったその他の新興アジア諸国でも4~8倍にまで拡大するなど、豊富な労働力を背景に力強い成長を続けています。このように、世界には今の日本では考えられないようなスピードで成長を続けている国がたくさんあり、その成長の果実を享受するためには、海外投資を積極的に検討していく必要があります。

海外不動産 日本とASEAN諸国のGDPグラフ 海外不動産 日本とASEAN諸国の人口ピラミッドグラフ

膨張を続ける財政赤字

日本では高齢化を背景に医療・年金といった社会保障費の増加が進むと共に、国や地方の財政悪化も続いており、公債残高は2014年度末時点で約780兆円にまで拡大していることから、近年は様々な調査において将来に不安を頂く国民が増えていることが示されています。また、世界共通の基準のもとで集計される、日本の一般政府総債務残高(国、地方自治体、社会保障基金)は、2014年度末に約1158兆円とGDP(国内総生産)比で約2.4倍に到達しています。

実質的な財政破たん状態に陥ったギリシャですら、総債務残高は対GDP比で1.7倍程度にとどまっており、日本が抱える膨大な借金は国際的に見ても極めて異常な水準にあるため、ギリシャで起こった債務危機が日本では絶対に起こらないとは言い切れません。

更に、国内の家計金融資産から住宅ローンの負債を差し引いた家計金融純資産(2014年12月末1328兆円 日本銀行発表)に対する一般政府残高の割合も高まっており、近い将来、国・政府の借金が家計貯蓄を超えてしまうことが予想されます。

海外不動産 総債務残高の国際比較グラフ 海外不動産 家計金融純資産と一般政府総債務残高のグラフ

現在、日本の1年間の税収は約50兆円、歳出は約90兆円であり、この状況を一般家庭に例えるならば、年収約500万円の人が7000万円超の借金を抱えながらも、毎年900万円もの出費を続けているようなもので、国と家庭の違いはあるとはいえ、日本の財政が危険な綱渡り状態にあることは明白であり、このまま何事もなく永遠に借金財政を続けていくのは困難だと考えられます。

歳出を税収等でどれだけ賄えているかを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス)は、ここ最近は概ね20~40兆円の赤字が続いており、穴埋めのために巨額の新規国債を発行し続けているなど、いまだに財政健全化に向けた道筋も見えていません。消費税増税だけで財政破綻リスクを取り除くには大幅増税が必要であるものの、現実的には難しく、日本の財政を巡る懸念は着実に高まっています。

仮にこのまま財政赤字の膨張が続き、日本に対する信認が失われれば、株式・国債・通貨・不動産など、日本のあらゆる資産が叩き売られ、日本経済は大混乱に陥り、そして急激なインフレを招く恐れがあります。財政破綻・高インフレは国民が持つ預金やその他金融資産の円資産の価値が大きく目減りする結果につながるため、決して国民一人一人にとっても他人事ではありません

もちろん、こうした事態が起こるかどうかを予測するのは専門家でも難しく、実際には起こらない可能性もありますが、現在の日本の置かれている状況を冷静に見つめれば、日本の財政が破綻するといった最悪の事態に陥る可能性を完全に排除することもできず、もしもの時に備えるリスク回避の方法としても、資産の一部を海外に分散投資することは、ご自身の資産を守る準備をする上で、非常に大切な選択肢と言えるでしょう。

海外不動産 日本の財政状況イメージ図