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2023.07.19
フィリピンが政府系ファンドを初設立へ、関連法案成立

フィリピンのフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領が今月18日、国内初の政府系ファンド「マハルリカ・インベストメント・ファンド(MIF)」の設立法案に署名し、同法が成立した。今年9月までに施行細則をまとめ、2024年末までの完全運用を目指す。

ファンドの規模は5,000億ペソ(約1兆2,800億円)を想定。フィリピン土地銀行やフィリピン開発銀行、フィリピン中央銀行などが拠出する。投資先はインフラ整備事業を中心に、外国為替、国内外の債券、M&A(企業の合併・買収)、不動産、持続可能な開発プロジェクトなど広範に渡る見通し。

マルコス・ジュニア大統領は、「政府系ファンドの設立は重要な経済改革を進めるうえでの大きな一歩になる」と説明。財政余力を拡大し、インフラ整備における借り入れ負担を減らすことで、プロジェクトを加速できるとしている。

ただ、父のマルコス元大統領による独裁政権の記憶も残る中、汚職を懸念する声も多い。マルコス・ジュニア大統領のいとこに当たるマーティン・ロムアルデス下院議長や同長男のサンドロ・マルコス下院議員など、マルコスファミリーが中心となって同法案を作成したこともこうした懸念を強めている。

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投稿更新日:2023年07月19日