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2022.05.13
22年1QのフィリピンGDP成長率は8.3%増、コロナ前水準を回復

フィリピン統計庁(PSA)によると、2022年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率(速報値)は、前年同期比8.3%増と、4四半期連続でプラスとなった。新型コロナウイルスの感染者数が減少し、移動・行動制限の大幅な緩和が進められた中、GDPの約7割を占める個人消費が大きく伸び、コロナ前水準を回復した。

詳細を見ると、けん引役となった個人消費は10.1%増となり、前期の7.5%増から一段と伸びが加速。「レストラン・ホテル」が20.4%増、「交通」が16.5%増、「教育」が10.9%増と2ケタ成長を記録した。規制緩和によって、それまで原則として認められていなかった子供連れでの商業施設の訪問なども可能となったことで、消費活動が活発化したと見られる。

この他、建設投資が13.2%増、設備投資が9.8%増と大きな伸びとなり、企業などの投資意欲の改善も示された。

なお、国家経済開発庁(NEDA)のカール・ケンドリック・チュア長官は、当面の優先事項はインフレであるとの認識を示したうえで、「国民への影響が大きい食品価格に対応していく」と説明した。

また、ベンジャミン・ジョクノ中央銀行総裁は、堅調なGDPの発表を受け、「供給側の圧力が需要に波及する重大なリスクが認められた場合、金融政策を調整する用意がある」との認識を示し、利上げの可能性に含みを持たせた。

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投稿更新日:2022年05月13日