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2024.09.24
ジョホール州の人工島、金融特区が20日に開業

マレーシア南部ジョホール州の人工島「フォレスト・シティ」で今月20日、金融特区(SFZ)が開業した。

フォレスト・シティは、中国の大手デベロッパーである碧桂園(カントリーガーデン)が、シンガポールへの連絡橋のひとつ「セカンドリンク」近くの沖合で進めている、総工費1,000億ドル(約14兆3,000億円)の大型人工島開発プロジェクト。

2015年から30年ほどかけて約20㎢の人工島を整備・開発し、最終的に70万人が生活するエリアとすることを目指していたが、新型コロナウイルスの流行やカントリーガーデンの経営悪化によって開発が停滞。すでに10万人ほどが居住できるだけのコンドミニアムやヴィラは完成しているもの、2023年末時点でも居住者は1万人程度しかいない状況だった。

フォレスト・シティの金融特区化は、ゴーストタウンとなっていた同エリアの有効活用と州経済の発展を目指したもので、現在、ジョホール州と隣国シンガポールが共同開発を計画している「ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)」の一部に組み込むことも検討されているという。

同金融特区内では、超富裕層一族の資産を管理・運用するファミリーオフィスに対する免税措置を提供。免税対象となるのは、特定の一族だけを受益者とする「シングル・ファミリーオフィス」による適格投資から発生した収益で、来年3月までに免税制度を開始したいとしている。

免税期間は当初10年間(基準を満たせば10年間延長可)。当初10年間の免税の適用条件は、以下のとおり。

  • フォレスト・シティ金融特区に拠点を開設
  • マレーシア国内に新たに設立された投資持株会社で、証券委員会から許可を得ていること
  • 最低月額給与1万リンギ(約34万7,000円)の投資専門家を1人以上雇用していること
  • 運用資産残高が3,000万リンギ以上あること
  • 運用資産残高の最低10%または1,000万リンギの適格投資および奨励投資への最低投資額を満たすこと
  • 拠点運営費として年間50万リンギ以上を拠出すること
  • フルタイム従業員(最低月額給与1万リンギの投資専門家を含む)を2人以上雇用すること

また、免税期間延長の適用を受けるためには、一部条件が以下のとおり引き上げられる。

  • 運用資産残高が5,000万リンギ以上あること
  • 拠点運営費として年間65万リンギ以上を拠出すること
  • フルタイム従業員を最低4人雇用すること

このほか、金融特区内における優遇措置として、進出企業の法人税率を最大5%、特区内で勤務する高度人材やマレーシア人就労者の個人所得税率を15%に設定する。また、地場の金融機関や保険会社などがフォレスト・シティの金融特区に移転した場合、移転費用の特別控除、産業用建物の控除拡大、源泉徴収税の免除といった優遇税制を提供。外資系金融機関についても、特区内に支店等を開設すれば、外貨建てのオフショア借り入れや外貨資産への投資のための外国為替規制などを緩和する。

アミル・ハムザ・アジザン第2財務相は、ファミリーオフィスの誘致によって投資家基盤が拡大し、政府系投資会社や国内ファンドなどとの連携が進むことで、国内経済の成長に繋がると期待感を示している。

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投稿更新日:2024年09月24日