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2016.05.09
【コラム】内藤忍氏/ フィリピンでAirbnb運用をするとどうなるか?

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先月のコラムでもご紹介したように、住宅用の施設を旅館やホテルのように短期間で賃貸するAirbnb(エア・ビー・アンド・ビー)が、世界中で急拡大しています。

日本でも、ネットで検索するとかなりの物件が紹介されていることがわかりますが、旅館業法に抵触するため、厳密には違法です。当局が黙認しているというのが現状です。

しかし、その法規制は国によって異なります。アジア諸国は欧米に比べ一般に規制が甘く、例えばフィリピンでは現時点では規制はありません。つまり、日本人が海外不動産投資をする際に、活用できる可能性があるということです。

既に満席になってしまいましたが、今月フォーランド社が開催するセミナーでは、フィリピンの首都マニラの中心部であるマカティでのAirbnbによる実際の運営の結果をご紹介する予定です。

50㎡ほどのコンドミニアム物件を、実際にAirbnbのサイトに登録し運営してみたところ、通常の賃貸に比べ、2%程度の高いリターンが得られる結果になりました。3ヶ月間の予約状況は稼働率90%。ほとんど絶え間なく集客ができていることがわかります。

このような賃貸方法であれば、自分が予約して利用することも可能ですから、年に数回現地に行って、自己使用と賃貸の両方を実現することも可能になります。とは言え、どんな物件でもこのような高利回りが得られる訳ではありません。Airbnbの稼働率はいくつかの要因によって変わってきます。

1つは何と言っても立地です。マニラのマカティの場合、借り手の多くは観光客です。ホテルの価格が上昇してきており、Airbnbによって宿泊費用を節約したいというニーズがあるのです。観光客の場合、利便性を重視しますから、中心部にあるアクセスの便利な物件でなければ予約は入りにくくなります。ある程度現地の地理に詳しくないと、どこが便利な場所なのかの見極めができませんから、情報収集が重要です。

2つ目は、競争環境です。Airbnbで高い利回りが実現できるということが知られるようになると、同じようにコンドミニアムをAirbnbで運営しようとする人が増えてきます。同じエリアに似たような物件が供給されれば、競争が激しくなり、価格競争に陥ったり、供給過剰で稼働率が低下するといったリスクが出てきます。

このような供給過剰な状態になっても競争力を維持するためには、間取りやファシリティで差別化できる物件を選択しておく必要があります。マニラの場合であれば、投資用の物件は立地が良く、狭い部屋が多いと思われますから、このような物件は将来の供給過剰リスクが高いと思います。

そして、人気を決める重要な要素が、既に宿泊した人たちがネット上に掲載するレビューです。予約をする人たちは、今まで宿泊した人たちのレビューコメントを重視します。宿泊者のコメントがほとんどない物件は、どんな物件なのか不安に感じる人が多く、なかなか予約が入りません。逆に、好意的なコメントが多い物件は、安心して予約できるから人気が高く、稼働率が上がっていくのです。

複数の物件を管理している管理者の場合、その管理者自体の評価が保有物件全体の評価につながります。いずれにしても、清潔な部屋で、価格がリーズナブルで、トラブルや事前の質問などへの対応が丁寧といった基本的なサービスがしっかりしていないと、リピートされなくなり、レビューも減って稼働率が下がるという悪循環になります。

Airbnbについては、各国の規制が今後変わっていく可能性もありますが、その場合は通常の賃貸契約でコンドミニアムを運営する方法に戻れば良いのでリスクは限定的と言えます。今後は、Airbnbで運営している物件を、そのままオーナーチェンジで手に入れるといった投資方法も出てくる可能性もあります。

日本ではまだキワモノ扱いのサービスですが、海外不動産投資投資家にとっては、法制度や管理運営会社の見極め方など、真剣に研究すべきテーマと言えるでしょう。

※本コラムは、マネックス証券の創業にも参加された、資産デザイン研究所代表取締役の内藤忍氏より寄稿頂いた原稿を基に構成しています。

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投稿更新日:2016年05月09日