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2016.01.19
【コラム】内藤忍氏/ 海外不動産投資はマクロとミクロの組み合わせで

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前回は海外不動産投資の基本を7つのポイントとしてまとめてみました。では、実際に物件を探して購入を検討したいということになったら、どのようなプロセスで選択すれば良いのでしょうか。私は、「マクロからミクロへ」というのがオーソドックスな手法だと考えています。日本でマクロの分析を行い、投資する現地に行ってミクロに分析する。2つの組み合わせによって、ロジカルで後悔の少ない投資が実現できると思うのです。

順番に説明していきましょう。まず、日本国内で行うマクロ分析です。これは各国の状況を出来る限り幅広く俯瞰(ふかん)して比較することで、投資エリアを決定していくプロセスです。そのために必要なのは、マクロ経済のデータです。例えば人口増加率、経済成長率といった不動産にとってプラスの要因のあるエリアを選び出す。そしてその中から今度は政治リスク、経済の安定性、治安などのリスクファクターを考慮して最終的な候補地を絞り込んでいくという作業です。

一般に、先進国の方が政情も安定し、不動産取引の法整備も進んでいますが、成長性という観点からすれば、新興国の方が魅力的です。また、為替レートの動きは、円ベースのリターンに影響しますから、為替の見通しについても注視しなければなりません。

資産運用におけるリスクとリターンのトレードオフというのは不動産に関しても当てはまっています。新興国には不動産投資に伴うリスクが高い分、収益も期待できます。先進国は不動産投資に対するリスクが相対的に小さい分、期待できるリターンも小さくなると言えるのです。様々なリスクも勘案した上で、投資エリアを選定していきます。

またマクロ経済の分析のポイントとして、現地のインフラの整備などの情報も収集しておくべきです。特に新興国では、空港の整備、高速道路の拡張、鉄道の開通といった変化によって不動産の価値が大きく変わることが珍しくありません。先進国でもショッピングセンターや大規模な再開発によって、街の情景が一新されエリアの価値が上昇することはあり得ます。

投資する国だけではなく、その国の中でどのエリアがそのような恩恵を受けやすいかを確認することは日本国内でも可能です。インフラが完成している先進国よりも新興国の方がこのようなメリットを受けやすいのです。しかし、このようなプロジェクトには計画が途中でとん挫するリスクもありますから注意が必要です。

このような、マクロの情報は国内で開催されているセミナーなどを活用して情報収集するのが現実的でしょう。どの国のどのエリアが有望かについてある程度の目星が付いたら、現地に行ってみることを強くお薦めします。現地に行くことで、日本では得られないミクロな情報が収集できるからです。現地視察の目的は、物件を見ることだけではありません。重要なのは、管理会社を確認したり、現地のデベロッパーや販売会社の話を直接聞くことにもあります。

物件のロケーションやクオリティに関しては現地を視察することで、確認できます。新興国のプレビルド物件では物件自体が完成していない場合もありますが、モデルルームを確認したり、同じデベロッパーが以前に販売した物件をチェックすることは可能です。
物件やそのモデルルームでデベロッパーや販売会社の話を聞き、物件のクオリティや魅力について説明してもらうことで、より詳細に投資対象を比較することができます。

また管理会社に関してはできれば、オフィスに寄って代表者あるいは管理部門の責任者とのミーティングを行うべきです。現地の不動産マーケットに対する知識、テナントのリーシングの戦略、管理のクオリティなど様々な情報を得ることができます。現時点での管理実績などを教えてもらうことができれば、自分が今後管理を依頼する際にどのような展開になるか想像することもできます。

今年こそ海外不動産投資を!と思っている人は、まず国内で開催されているセミナーに参加してみましょう。そしてチャンスがあれば、自分が興味を持っている国に視察ツアーで出かけてみることです。行動することで、新しい可能性が具体的に見えてくるはずです。

※本コラムは、マネックス証券の創業にも参加された、資産デザイン研究所代表取締役の内藤忍氏より寄稿頂いた原稿を基に構成しています。

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投稿更新日:2016年01月19日